◇寄り添い支えに
東日本大震災が起こった2011年も過ぎ、12年を迎えた。被災地の苦しみは癒えないが、支援活動はさまざまに行われている。被災地から比較的遠い島根でも、さまざまな人が助けになろうとしている。大震災を教訓に地域防災力の強化に努めている人もいる。また、避難してきた松江で目標を見い出した人も。「辰」の年を立ち上がる年に。新しい年の始まりに、6回にわたって、前を向いて歩いている人の取り組みを紹介する。
◇ニーズある限り継続--避難者を支える「夢わく島根」代表・宮滝譲治さん(45)
東日本大震災で松江市内に避難してきた人を支える活動に取り組んでいる。「仲間の大切さや、人々の善意の力を感じています」
「夢わく島根」は昨年3月4日、講演会などのイベントを企画する団体として設立した。大震災の発生後、震災の避難者を支援するため生活用品を集めて、と松江市から協力を求められた。
このようなボランティア活動の経験がなく、申し入れに戸惑ったが、被災者に不自由な思いをさせたくないと考えると、力がわいてきた。
メンバーや、勤務先の開星中学、高校の教職員、生徒、保護者らに物資提供を呼び掛けた。すると次々連絡が来た。「実家が布団店なんで、毛布が用意できます」「余ってる家具が一式あります」--。高校に今は使っていない寮を倉庫に使わせてもらい、毛布や暖房器具などを運び込んだ。
3月29日には、被災地でボランティア活動した人たちに集まってもらい、体験談を語ってもらうチャリティーイベントを開催。その後も同様のイベントを開き、計200万円ほど義援金を集めた。
年末の24日には、避難世帯にクリスマスケーキを配り、不自由な避難生活を送る被災者たちにクリスマス気分を味わってもらった。
今年もニーズがある限り活動を継続するつもりだ。「被災者が元の生活を取り戻し、支援の必要がなくなる日が来ることが一番。それを目指し、元気を与えることができるように頑張ります」。【目野創】
◇物資提供へイベント--松江市民から支援する会・榊原康夫さん(29)
大震災に心を痛め、被災地へボランティアに行きたいが、仕事で難しい。そんな榊原康夫さん(29)が取り組んだのは、島根に避難してきている人たちに支援の手を差し伸べることだった。
避難者は十分準備して引っ越してきたわけではなく、新たな季節になる度に暮らしていく上で足りないものが出てくる。そこで、物資提供のためのイベントなどを継続的に開いている。今年も避難者に寄り添いながら、きめ細かい支援を続けるつもりだ。=4日詳報予定
◇松江にとどまる--福島から避難して生活再建を目指す、志賀俊子さん(54)
志賀俊子さん(54)は、福島第1原発事故の後、福島県広野町から松江市に避難してきた。2人の娘も家族とともに島根県内で暮らしている。古里には数回、一時帰宅したが、まだまだ帰れる状態ではない。夫は「復興に役立ちたい」と戻ることを検討中だが、志賀さんは、孫が松江市の小学校へ入学することを決めたこともあり、しばらく松江にとどまるつもりだ。
今は趣味のフランス刺しゅうで講師の資格を取得しようと励んでいる。=7日詳報予定
1月1日朝刊
(この記事は島根(毎日新聞)から引用させて頂きました)
au 機種変更
東日本大震災が起こった2011年も過ぎ、12年を迎えた。被災地の苦しみは癒えないが、支援活動はさまざまに行われている。被災地から比較的遠い島根でも、さまざまな人が助けになろうとしている。大震災を教訓に地域防災力の強化に努めている人もいる。また、避難してきた松江で目標を見い出した人も。「辰」の年を立ち上がる年に。新しい年の始まりに、6回にわたって、前を向いて歩いている人の取り組みを紹介する。
◇ニーズある限り継続--避難者を支える「夢わく島根」代表・宮滝譲治さん(45)
東日本大震災で松江市内に避難してきた人を支える活動に取り組んでいる。「仲間の大切さや、人々の善意の力を感じています」
「夢わく島根」は昨年3月4日、講演会などのイベントを企画する団体として設立した。大震災の発生後、震災の避難者を支援するため生活用品を集めて、と松江市から協力を求められた。
このようなボランティア活動の経験がなく、申し入れに戸惑ったが、被災者に不自由な思いをさせたくないと考えると、力がわいてきた。
メンバーや、勤務先の開星中学、高校の教職員、生徒、保護者らに物資提供を呼び掛けた。すると次々連絡が来た。「実家が布団店なんで、毛布が用意できます」「余ってる家具が一式あります」--。高校に今は使っていない寮を倉庫に使わせてもらい、毛布や暖房器具などを運び込んだ。
3月29日には、被災地でボランティア活動した人たちに集まってもらい、体験談を語ってもらうチャリティーイベントを開催。その後も同様のイベントを開き、計200万円ほど義援金を集めた。
年末の24日には、避難世帯にクリスマスケーキを配り、不自由な避難生活を送る被災者たちにクリスマス気分を味わってもらった。
今年もニーズがある限り活動を継続するつもりだ。「被災者が元の生活を取り戻し、支援の必要がなくなる日が来ることが一番。それを目指し、元気を与えることができるように頑張ります」。【目野創】
◇物資提供へイベント--松江市民から支援する会・榊原康夫さん(29)
大震災に心を痛め、被災地へボランティアに行きたいが、仕事で難しい。そんな榊原康夫さん(29)が取り組んだのは、島根に避難してきている人たちに支援の手を差し伸べることだった。
避難者は十分準備して引っ越してきたわけではなく、新たな季節になる度に暮らしていく上で足りないものが出てくる。そこで、物資提供のためのイベントなどを継続的に開いている。今年も避難者に寄り添いながら、きめ細かい支援を続けるつもりだ。=4日詳報予定
◇松江にとどまる--福島から避難して生活再建を目指す、志賀俊子さん(54)
志賀俊子さん(54)は、福島第1原発事故の後、福島県広野町から松江市に避難してきた。2人の娘も家族とともに島根県内で暮らしている。古里には数回、一時帰宅したが、まだまだ帰れる状態ではない。夫は「復興に役立ちたい」と戻ることを検討中だが、志賀さんは、孫が松江市の小学校へ入学することを決めたこともあり、しばらく松江にとどまるつもりだ。
今は趣味のフランス刺しゅうで講師の資格を取得しようと励んでいる。=7日詳報予定
1月1日朝刊
(この記事は島根(毎日新聞)から引用させて頂きました)
![]() ビジネス文書入門 通信講座 |
au 機種変更
PR
トラックバック
トラックバックURL: