日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「奨励会」で、男性に混じって四段以上のプロ棋士を目指す10代の女性3人が、初段一番乗り争いを繰り広げている。中でも里見香奈1級(19)=女流3冠=は昨年12月の例会(対局)で3連勝して11勝4敗となり、7日の例会の第1局に勝てば昇段規定(12勝4敗)を満たし、奨励会女性初の初段となる。
ほかは、伊藤沙恵1級(18)と加藤桃子1級(16)。2人は里見1級の奨励会入会試験で対戦し、伊藤1級は負け、加藤1級は勝った。それぞれが「あの2人だけには負けたくない」と闘志をみせる。
将棋界には、奨励会を勝ち上がって棋聖戦や名人につながる順位戦を指す「棋士」と、女流棋戦に参加する「女流棋士」の2つのプロ資格があり、これまで棋士になった女性はいない。
奨励会にいる女性5人のうち、里見1級だけ女流棋士を兼ね、女流タイトル3つ(女流名人・女流王将・倉敷藤花)を持つ。昨春、女性奨励会員も女流棋戦への参加が容認され、加藤1級は12月、清水市代女流六段(42)を倒して第1期女流王座になったばかり。「プロ棋士になるのが亡くなった父親との約束」と言い、「今年度中には初段になる」と宣言した。
伊藤1級は3人の中では最も入会が早いが、昨秋にはあと1勝で初段というところまでこぎつけた。また、里見1級は「奨励会で苦戦しているが、自分の選んだ道なので目標に向かってがんばるだけ」と話す。
奨励会では、満21歳の誕生日までに初段になれないと、退会しなくてはならない。3人の必死の戦いが続く。(藤田昌俊)
(この記事は社会(産経新聞)から引用させて頂きました)
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